Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
金吾 ……(カマの中でゴトリと言わせるだけ)
香川 おい、金吾君!
金吾 ……へえ?(くぐもった声)
香川 聞いたろ君も、今の二人の話?(返事なく、カマの中でコトンと音)……へっへ! そうなんだよ僕は。……そいで春子さんを追っかけて来たんだ。へっ! 滑稽だよ! え、金吾君、滑稽に見えるだろ僕は?
金吾 そんな……(ゴトゴト言うが、くぐもって聞えぬ)
香川 いや、そこから出て来てくれるなよ。今、君から見られたら、死にたくなっちまう僕は。ね、滑稽だろう、こういう男、金吾君?
金吾 香川さん、そんなこと……(ゴトゴト言う。ドシンと鈍く石で床を叩く)
香川 僕あ、ホントにブラジルへ行くよ! 望みを失える男、海を渡る! いいだろ? ねえ、金吾君?
金吾 そんな……(ドシン、ドシンと石の音)
香川 (それに合せて、支離めつれつな調子で歌「五丈原」)
祁山悲秋の風ふけて
陣雲くらし五丈原
零露の文はしげくして
草枯れ 馬は肥ゆれども……
(「零露の文は」の所からオフになって)
敦子 (中年)その時の賢一さんの胸はさぞつらかったろうと思います。しかし、その時、私と春子さんの話をその賢一さんといっしょに聞かなければならなかった金吾さん、そしてそういう事はオクビにも出せなかった金吾さんが、黙って一人で暗い炭焼ガマの中で石を叩いていた気持を思いますと、私