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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

春子 どうぞ。

金吾が馬車のたずなをほどき、馭者台に乗りこむ音。

金吾 おおら!(馬のひずめの音と、馬具のどこかに取りつけた土鈴が微かに鳴って、ギイと馬車が動き出す)

小さい町の子供たちが二三人でヤーイと呼ぶ声。犬がちょっと吠える。――(田舎の小駅を囲んだ小さい町並みの感じ)――やがて町並を出はずれて、馬はダク足に駆けはじめる。

春子 あら、以前よりはずいぶん早いわね。

音楽 (第一回の馬車行の所で使ったのと同じものを使う。たゞし、こゝでは、あの音楽を二つに切って二回に使ってよろし。音楽の間、セリフなし)

春子 ねえ金吾さん。

金吾 はい?

春子 あの方、その後お達者? そら、かわいそう――壮六さんと言った?

金吾 達者でやす。よろしく申し上げてくれろって、はあ。

春子 そう。……いいわねえ、この辺は。山も川も以前の通りだし、住んでいる人たちも変らない。東京へんの変りようと言ったら。フランスに居る頃から私、今年の春もどって来てからも、まるで、目がまわるみたいだったわ。やっと私、ここに来て見るものがチャント見えるの。なんだか生れ故郷にたどりついたような、ヤレヤレと言った気がするの。