Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
俺あ一生女房もらわねえから子が出来る当てがねえ、んだから、お豊さんお前の生んだ子に俺の後を取らせてえと、そう言ってくれやして、はあ。そんで名前も俺に附けさせろつうので金吾の金を取って金太郎とつけてくれやした。もっとも、これはもっとズット後の話でやして……そんなわけで六、七年、春子さんはフッツリこちらへは見えなかったが、その間金吾さんは百姓仕事をコツコツやりながら黒田の別荘の世話をズーッとつづけていやしたから、腹ん中じゃ、しょっちゅう春子さんの事は考えちゃいたんでやしょうが、口に出しちゃ、春子さんのハルとも言わねえ。そったら人でやす。その間、春子さんの方は、薄情と言いやすか、ハガキ一本よこさねえような加減でやしてね……するうち、六、七年たって、そうだ、あれはもう小海線の汽車が海の口まで開通していやして、だいぶ便利になっていたっけが、私あちょうど用があって、海尻の内から、駅の向うの左官屋へ行っての帰り途でやした。もう秋口で、夕方おそくなったんで、もう寒うがす。急いで帰ろうと村はずれの権現さんの曲り角の所まで来ると、すこし薄暗くなった中に二、三人、人立ちがしていやす。