Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
どこさ行くだよ? どこもこりゃ弱った。(ザーと川波と風の音)……あんたあ、どこから来たよ? これはあんたのお母ちゃんかよ? うん? えらくふるえて――、寒いのかよ?
少女 (幼い弱い声で)お母ちゃま、お母ちゃま。
お豊 お母ちゃま。……困ったなあ、どうすりゃいいだか。(ザーと風の音)
少女 (泣くように)寒いよう。寒いよう。
お豊 弱ったなあ。(これも泣きそうになっている。風の音。その風の音の中から、カタカタと手車の音が近づいて来る)
村人三 (若い男)あれ、喜助大工の姉さんでねえかい。どうしやした?
お豊 ああ、森の市造さんだな。いえね、こうやって女ごしと小さい子が行倒れていてね。病気らしい。
村人三 ほうかい! ふうーん。
音楽(寂しい田園のテーマ)
幼児がまわらぬ舌で、「ウマウマ、ウマウマ!」という声。
喜助 (上りばなに腰をかけて煙管でシキイを叩きながら)喜一よ、おっ母あはまだもどらねえか? ちょっと見て来う。
喜一(少年) あい。……(コトコトと土間を歩いて表へ。その背中で幼児が「ウマウマ、ウマウマ」)
喜助 まだ晩飯の仕度もしてねえに、用たしに出すといつもこれだクソ! お仙はどけえ行った? お仙よ?