Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
歌をうたったね、そうそう――札幌農大のうた――(ウロ覚えの歌の節で)
都ぞ、弥生のくも紫に――
金吾 (後をつけてうたう)都ぞ弥生の雲紫に――覚えていやす、ははは。
敦子 尽きせぬ香りに濃き紅や――(歌ってる内に涙声になって、うたえなくなってしまう)ばかねえ、若い時というものは。あの人もこの人も、人の心も知らないで――私もこうしておばあちゃんで、金吾さんもおじいさんになった。
金吾 まったくだなあ、ははは。(寂しく笑う)
お仙の声 (林の奥から若々しい)おーい、敦子おばさあん!
春子 (その尻に乗って、子供のようにはしゃいだ声)おーい、敦子さまあ!(二人はこっちへ走って来るらしい)
敦子 (ふり返って)そらそら、春子さんの極楽トンボがとんでくる。あの人だけが若い時分とおんなじよ。
金太 おーい!
お仙 (ハアハアいって近づいてきて)敦子さんのおばさん、こら、こんなダズマ!(犬のジョンがワンワンと駈け廻って吠える)
春子 こら、ジョンや、そんなにじゃれついてはいけませんこれジョン! 敦子さん、これごらんなさい、私のダズマの方がお仙ちゃんよりずっと多いわ、ね、金吾さんほら!