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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

金吾 (その春子の肩をしっかりと抑えて)恐くなんかねえ、春さん、こらあ汽車だ。こら、ただの汽車だから、恐くなんかねえ!

(それらの声をかき消すように機関のエキゾーストと、バァーと鳴りひびく汽笛。

同時に、上りの列車が動きはじめる。それに向って、お仙と金太郎が「行っておいでなんし」、「おばさーん」と言ってるらしい声。)

進行する列車の、ガァッー、ガタ、ガタ、ガタ、というひびき。それが、おびやかすようにしばらく続く。

金吾 へえ、わしには何にもわからねえんでやして、春さんがどうしても東京へ行くだちって、仕方がねえんで、俺あ、へえ、ただこうして、お連れしてきただけでやす。へえ、途中も大変でした。飛行機の音だとか、変な音をきくと、戦争がくる、戦争がくるって、ガタガタ震えなさいやしてね、駅からここ迄来る間にしたって、何度もおびえてかけ出す始末でね。へえ、よっぽどくたびれなしたと見えて、敏子さまのお顔を一目見るなり、こうして寝こけちゃったような有様。俺あ、へえ、この人をここへ連れてくるだけの用事でやって来やしたんで、皆さんからそんなこと言われても、俺には、へえ、何と返答していいんだかわからねえんでやすよ。