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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

「ありがとう昇さん

ありがとう昇さん」

「そらそら、また泣くのはごめんだぜ

僕はきらいだ」

「いいえ泣かない。ただ私、うれしいのよ

笑っているでしょ?」

「ははは、そうそう、笑う方がいいんだよ人間は

しかしそれにしても、おかしいなあ

そうやって寝たっきりの光ちゃんが

しかもお寺の一人っ子の光ちゃんが

どうしてフランス語など習うんだろ?」

「だって何を習おうと人間の自由でしょ?」

「それは自由だけどさ、つもりがわからない光ちゃんの」

「つもりがわからないのは昇さんだって同じだわ

だってそうでしょ、昇さんは農園の後をついで花作りになるんでしょ?

それがどうして工業学校などに行くの」

「人間は夢を見る動物なり」

「だから人間は夢を見る動物なり

あたしだって、こいで人間の内よ」

「あっはは!」

「ほほほ!」

3

昇さんが笑う時には眼を糸にして

鼻の穴を上へ向け、ノドの奥まで見せて

ワッハ、ハと、それは良い声をあげるのです

二人が笑っていると

ズッと聞えて来ていた本堂の木魚の音が

急に大きくなったと思うと、

ガーン・ガーンと鐘が鳴り出した

「あっ、いけねえ、小父さんが怒りだした!」

と昇さんと私は顔を見合せて、二人で耳をすませながら