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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

兄もそれは知っていて、ハッキリそういったこともあります

おさえつけて来る黒い雲は厚い

一人や二人や千人の力でどうにもなりはしない

それだけに又、このまま此処にいるならば

せっかく萠え出ようとしている若い命の芽は

おしつぶされ、踏みにじられて、泥に埋まる

一日も早く今のうちに

風が烈しくなってもその中に立って

吹きたおされないで居られる程のものにはなしておかねば!

それには東京だ。兄は、そう思ったのです

幸い東京には、兄の高校時代の先輩で

思想的にも兄を導いてくだすった

山田先生がいて、いっさいを引き受けてくれると言います。

母は、最初は反対していましたが

しまいに寂しそうに、承知しました

かわいそうな気もしましたが

一方へ飛び立とうとしている幼い心には

そんな事もシミジミとはわかりません。

母は私が東京へ立つ前の晩に

裏の座敷で膝と膝とを突き合せるように坐らせて

「男であれ女であれ人間は、

いつでも、どこででも初一念を忘れてはなりません、

なんでもよいから、あなたがホントにしたいと思うことをおやりなさい

戦争は、ひどくなります

こんな中で東京で勉強するのだから、

その覚悟でシッカリやらねばなりませんよ