Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
困ったのは道庵先生で、本業の医者をそっちのけにして貧窮組の太鼓を叩いて歩いています。因果なことに先生には、こんなことが飯よりも好きなので、ただ嬉しくてたまらないのです。嬉しまぎれに、一種の煽動者となってしまったけれど、時々穏健な説を唱えて、たいした乱暴を働かせまいと苦心しているのは感心なものです。
この貧窮組が昌平橋に夜営している時分に、これより程遠からぬところに住居している金貸しの忠作は、お絹と夕飯を食いながら、呟いて言うには、
「悪いことが流行り出した、ここは表通りではないけれど、そのうちには何か集めに来るだろう、その時は手厳しく断わってやる」
お絹はそれに対して、
「そんなことをして悪まれるといけないから、少しぐらい出してやった方がよいだろう」
「いけません、癖になるからいけません、あんな性質の悪い組合をお上が取締らないというのが手緩い」
忠作は子供のくせに、このごろではもう前髪を落して、肩揚の取れた着物を着て、いっぱしの大人ぶっています。
「でも、大勢に悪まれてはつまらない」
お絹は気のない面をしていたが、忠作はいっこう撓まずに、
「貧乏な奴は日頃の心がけが悪いんだ、有る時は有るに任せて使ってしまい、無くなると有る奴を嫉んで、あんな騒ぎを持ち上げる、あんなのを増長させた日には、真面目に稼いでいる者が災難