Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

その上、右の後家さんというのは根岸に住んでいて、先日お前さんの前へワザと古証文を突きつけたりなんぞした女だということを聞かされると、勝気のお角は矢も楯もたまらないほどに逆上せ、

「あんな女にこの上ばかにされてたまるものか」

お角は小屋へ帰って、その腹癒に、せっかく来合せていた米友をさんざんに罵って、その足でまた山下の銀床へ飛んで行きました。そうして百蔵の胸倉を取って思う存分に文句を言いました。さすがのがんりきもこれには閉口して、しきりに申しわけをしてみたけれどお角は耳にも入れないから、結局がんりきがお角の前に謝罪って、やっとその場を済ませたけれど、それからお角はがんりきの家に入浸りで、その傍に附きっきりということになってしまいました。何か言えば刃物三昧でもしかねない勢いであったからがんりきも全く閉口して、当分、外出もできないことになってしまいました。

七兵衛はその有様を見て、手を拍って自分の策略が当ったことを喜び、その間に手形が下りて、お絹とお松とはがんりきを出し抜いて甲州街道への旅路に出かけました。七兵衛は自分が見え隠れにこの女連を守護して行くつもりであったけれど、幸いに甚だ都合のよい従者を一人発見しました。