Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
「勿論のこと。これでこの一月ばかりの間に四つの辻斬」
もう一人が、やっぱり浮かない面をして、現場を今更のように見廻すのであります。
「それがみんな同じ手」
と、もう一人が言いました。
「非常な斬り方である、これはどうも……」
と言って三人の役人が一度に小林師範役に眼を着けました。
彼等にはなんとも解釈がしきれないから、それで小林の意見を促すような眼つきであります。
「これだけに斬る者は……」
と言って、小林も頭を捻って思案に余るようでありました。
「刀が非常な大業物であるか、さもなければ、人が非常な斬り手である」
小林は今その屍骸の斬り口を検査して見て、舌を捲いているところでありました。この一カ月来、これで四度辻斬があったのに、そのうち三度まで小林は立会っていました。
先日神尾の屋敷で試し物があったのも、一つはこの辻斬があったから、それに刺戟されたものであります。
一人二人の間は話の種であったけれども、四人目となっては町の人の戦慄であります。町の人の戦慄と共に、役向の責任でありました。そうしてこの小林文吾にとっては、まさに剣道の面目ということになりそうです。
「もし当地に住居致す者にてこれだけの手腕のある人あらば、拙者に心当りのないはずはないが……しかしその見当がつかぬ。