Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme
それと見て親方のお角は歯咬みをしながら、
「さあ、みんな、何でもいいから刃物をお持ち、剃刀もここに五挺ばかりあるから分けて上げるよ、舞台で使う脇差、刃引がしてあるけれども、これでもないにはマシだよ、傍へ寄ったらその剃刀で、面でも腕でもどこでもかまわないから、無茶苦茶に切っておやり、その脇差は切れないんだからつっついておやり、眼玉でも鼻でもなんでも遠慮することはないから突いておやり、なんにも持たない人は簪をしっかりと持っていて、いよいよ傍へ来た時に、面の真中へ突き通してやるんだよ、もし刃物を取られたら喰いついておやり、どこでもかまわず喰いついて引っ掻いておやり。おせいさん、お前は力持だから、お前をみんなが恃みにしているよ、しっかり頼みますよ、お前さん一人で十人も二十人も手玉に取っておやり、お前さんは刃物を持たない方がいいよ。なに、わたしだって五人や十人は相手にして見せるからね、たかの知れた折助なんぞに、この身体へ指でもさされてたまるものか」
お角は剃刀一挺を手に持って、しきりと一座の美人連を励まして、自分も城を枕に討死の覚悟。
力持のおせいさんはこれに励まされて、持っていた莚を抛り出し、素手になって、登り来る折助輩の鼻向、眉間、真向を突き落し撲り落す。