Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

「あああ、知らなかった、知らなかった。そんならこの刀を奪い取るために、幸内に毒を飲ませてあんなにしたのは、神尾様、お前様の仕業か」

「それそれ」

「鬼か、蛇か。人間としてようもようも、そんなことが……」

「まあ、お聞きやれ、そればかりではないわい」

「幸内の敵!」

お銀様は神尾主膳に武者振りつきました。けれどもそれは、やはりお銀様の逆上のあまりで、かえって主膳のために荒らかに組敷かれてしまったのはぜひもありません。

酔ってこそいたれ、神尾主膳もまた刀を差す身でありました。お銀様が武者振りついたとて、それでどうにもなるものではありません。

お銀様を片手で膝の下へ組敷いた神尾主膳は、落着いたもので、

「逸まるな逸まるな、この屋敷へ隠して置いたその幸内に逃げられたのは、拙者の落度じゃ。あれに逃げられては企んだ狂言がフイになり、その上に拙者の身が危ないから、それで拙者は苦心を重ねてあれの行方を調べた上に、とうとうお銀どの、お前の屋敷に寝ているのを見届けた。それは、そなたが屋敷を脱け出してこっちへ来たと同じ晩、あの晩に拙者は、忍んで行って、そなたが屋敷を脱け出したあとへ忍び入り、そして幸内が息の根を止めて来た……」