Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

屋根の上は、いっそう暗いので、なにも見えませんが、気のせいか、赤いかわらの上を、まっ黒なやつが、じりじりとはいあがっていくような感じがしました。

たとえ気のせいでも、いちおう中村警部に報告したほうがいいと思いました。そこで、その警官は、やはり庭に立っている中村警部をさがし出して、このことを知らせたのです。

中村警部のそばには、明智探偵と小林少年が、どこからかもどってきて立っていました。明智はいまの報告を聞くと、

「うん、やっぱりそうだ。もう絵はぬすまれたかもしれない。ぬすんだとすれば、警官にかこまれている庭へ、おりてくることはできないから、屋根にのぼるしかないわけだね。」

と、なにもかも知っているようなことをいいました。

「エッ、もうぬすまれたって? どうして、それがきみにわかるんだ。四十面相は、いったい、どこからしのびこむことができたのだろう。きみはそれを知っていて、なぜふせがなかったのだ。」

中村警部が、明智をせめるようにどなりました。

「いや、知っていたわけじゃない。あいつのことだから、魔法つかいのようにどこからかしのびこんで、いまごろは、もう、ぬすんでしまったかもしれないと、想像してるんだよ。