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Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

その北森という男は、なにか、つまらないことを、ぐずぐずいっているので、はやく用件をはなしてくれというと、『こんばん十時です。どうかおわすれないように。』と、へんなことをいって、にやりと笑うとそのまま出ていってしまった。

なにがなんだか、わけがわからないので、わたしは、その北森という男を、しょうかいした友人に、電話でたずねてみると、『そんな男にあってくれといったおぼえはない。電話もかけなかった。』という答えです。

ますます、へんだから北森の名刺の住所をしらべようとして、その名刺を見ると、ふしぎなことがおこっていた。さっきまで、くろぐろと印刷してあった字が、すっかり消えてしまって、ただの白い紙になっている。

わたしは、さいしょ名刺を見たとき、そのまま右のポケットへいれておいたのだから、まちがうはずはない。時間がたつと、ひとりでに消えてしまう魔法インキがあるね。この名刺は、あのインキで印刷してあったのかもしれない。そう思ったので、わたしは、この名刺を、いろいろな角度にしてしらべてみた。そうして、ながめているうちに、へんなことに気がついた。

この名刺には、紙の色と見わけがつかないほど、かすかに黄色っぽい色で、もやもやと、もようのようなものが、いちめんに浮きだしている。