Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

四十面相は、まっ黒なビロードの服をきていましたが、その肩や胸に、ちかちか光る金色のもようがついているのです。まるで、どこかの国の将軍のようです。

四十面相は、いまビーフステーキの食事を、おわったところでした。テーブルの上には、グラスがいくつもならび、いろいろな洋酒のびんが立っていました。

四十面相のそばに、美しい女の人が立っています。まっ白な、ふわふわした洋服をきて、くびには真珠の首かざりが、かがやいているのです。

「じゃあ、おでかけになりますか。」

女の人が、やさしい声でいいました。

「うん、朝の散歩をかかすわけにはいかん。森のなかを歩きまわるのは、いい気持ちだからな。きょうは、おまえも、いっしょにいこう。」

四十面相は、そういって立ちあがりました。

ポケット小僧は、それを聞くと大いそぎでドアの前をはなれ、壁のいちばん暗いところに、ぴったり身をつけて、そっとドアのほうを見ていました。

ドアがひらいて、四十面相と女の人が廊下にでました。そして、またドアがしまりました。ふたりは、なかよくむこうへ歩いていきます。

さいわいポケット小僧に気がつかなかったようです。