Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
ポケット小僧はそれを見て、「ねこならなんでもないや。」と思いながら、もっとそばまで近づきました。
足をつたにしめつけられ、ギャアギャアいって苦しんでいます。
かわいそうになってきました。
「よし、いま、おれがはずしてやるからな。待ってろよ。」
せのびをして、宙でもがいているねこをだきとり、足にからまっているつたをといてやりました。
ねこは、ポケット小僧の胸に頭をすりつけて、じっとしています。助けてもらったのを、よろこんであまえているのです。
その頭をなでてやりながらよく見ますと、どうもようすがおかしいのです。ねこにしてはすごい顔をしています。みけねこのように見えますが、黄色と黒のしまがもっとはっきりして、なんだか虎のような感じです。ひょっとしたら、これは、虎の子ではないのでしょうか。
そう思うと、ポケット小僧はこわくなってきました。じっとこちらを見ている青く光る目が、だんだんものすごくなってくるのです。
そのときです。
「ごうッ……。」
という恐ろしいうなり声が聞こえました。だいているねこではなく、もっとむこうのほうから、ひびいてきたのです。
びっくりして、そのほうを見ますと、木の幹のあいだを、ちらっと黄色いものが、よこぎりました。