Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
もう絶体絶命です。
殿村は血走った目で、助けでも求めるように、あたりをキョロキョロ見まわしました。そして、ゾッとするようなおそろしい表情になって、ジリリ、ジリリと、あとじさりをはじめたのです。殿村はそのとき、書斎のまんなかの大机の前に立っていたのですが、だんだん、あとじさりをして、机のうしろにまわりました。そして、人々にさとられぬように、そっと机の下の床に出ている小さなボタンのようなものを、ふみつけました。
ああ、あぶない! それはいつか、相川泰二少年が蛭田博士のために地下室へ落とされた、あのおとし穴をひらくボタンなのです。
ところが、いったいどうしたということでしょう。殿村がいくらボタンをふんでも部屋の中には、なんの異変もおこらないではありませんか。ちょうど明智探偵と小林少年の立っているあたりの床に、四角な穴があくはずなのですが、そんなようすは少しも見えぬではありませんか。
「ハハハ……。」とつぜん、明智探偵が、さもおかしくてたまらない、というように笑いだしました。
「おいおい、つまらないいたずらはよしたまえ。そのボタンはききゃしないんだよ。こんなこともあろうかと思って、ぼくはこの部屋へ来るまえ、そっと、地下室にはいって、機械装置をとりはずしておいたのだ。