Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
人間の足で歩くのではなく、機械でできた足で歩いているような感じです。
顔は帽子のかげになって、よく見えませんが、なんだかドス黒い顔で、それが少しもわき見をしないで、夢遊病者のように正面をむいたまま、ガックリガックリ歩いているのです。
イヤ、それよりも、もっとへんなことがあります。その男の両手から銀色に光ったものが、ふさのようにさがっていて、歩くにつれて、ユラユラとゆれ、月の光に、まるで宝石のように美しくかがやくのです。
両手ばかりではありません。男の青い洋服のポケットというポケットから、銀色のものがたれさがって、からだじゅうがチカチカと光りかがやいています。
警官には、遠いので、その光るものがなんだかよくわかりません。銀紙のたばか、ガラス玉のついた、ひものたばでもさげているように見えたのです。それで、べつに呼びとめもしないで、見すごしてしまいましたが、あとになって、びっくりするようなことがわかってきました。
男がさげていた光るものは、全部懐中時計だったのです。何十個という鎖つきの時計を両手にさげ、ポケットにねじこんでいたのです。
真夜中に、時計のたばをぶらさげて、交番の前を平気で歩く男、いったいこれは何者でしょう。