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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうさいぼう

工場細胞

小林 多喜二

Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme

Aozora Bunko

――普段から職工仲間に信用のある「細胞」を階段の降り口に立たせて置いて、職工を引きとめた。

不賛成な職工や女工はしばらく下の工場で、機械のそばや隅の方を文句を云いながら、ブラブラしていた。帰るにも帰れなかったのだ。年老った職工や女房のいるのが多かった。女工たちは所々に一かたまりになって、たゞ立っていた。女の方は別な理由はなかった。何んだか工合わるく、それに生意気に感じて躊躇しているらしかった。

――ストライキの相談じゃないんだよ。委員を選挙にして下さい。これだけの事なんだよ。

森本がそれを云って歩くと、それだけの事なら、もっと穏やかな話し様もあるんでないかと云った。

――何処にか穏やかでない処でもあるかな。会社と一喧嘩をするわけでもないし、お願いなんだ。女工はお君やお芳に説かれると、五六人が身体を打ッつけ合うように一固りにして、階段を上がった。

職長たちは事が起ると見ると、事務所の方へ引き上げていたので、一人も邪魔にならなかった。

食堂には思いがけず、三分の二以上もの職工が押しつまった。然しその殆んどが、「会社存亡の問題」という考えから集まっていた。