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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうさいぼう

工場細胞

小林 多喜二

Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme

Aozora Bunko

を持っているのと同様に、もはや今では日本のプロレタリアートも自分自身の「旗日」を持っている!

ところが、どうしても残念なことが一つあった。それは隣りの同志が実によく「われ/\の旗日」を知っていることである。……いや、そうでなかった。それなら俺だって却々負けずに知っている。実は、その日になると、俺は何時でも壁を打つことで、隣りの同志にイニシアチヴを取られてしまうのだ。今度こそ俺の方から先手を打ってやろう、と待っている、だが、その日になると、又もしてやられるんだ。――九月一日も、十月七日も、残念なことには「十一月七日」にもやられてしまった。

その日――十一月七日の朝「起床」のガラン/\が鳴ったせつな、監房という監房に足踏みと壁たゝきが湧き上がった。独房の四つの壁はムキ出しのコンクリートなので、それが殷々とこもって響き渡った。――口笛が聞える。別な方からは、大胆な歌声が起る。

俺は起き抜けに足踏みをし、壁をたゝいた。顔はホテり、眼には涙が浮かんできた。そして知らないうちに肩を振り、眉をあげていた。

「ごはんの用――意ッ!」

俺はそれを待っていた。丁度その時は看守も雑役も、俺のいる監房(No. 19.)から一番離れた(No. 1.)のところにいるのだ。