Japanische Klassiker mit Furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
そして、そうでなくても小さい母は、モット小さくなってしまった。
山崎の「ガラ/\のお母さん」のところへ行ったのも、やはり同じ時間だったそうである。このガラガラのお母さんは、前からその朝来ることが、分っていたかのように、「それ、秀夫や、来たど! 起きるんだ。」と云って、息子を揺り起し、秀夫さんが入口でスパイと何か云っている間に、ガリ板を手早く便所の中に投げ捨てゝしまった。そして「サア/\、何処ッからでも見てけさい!」と云って、特高を案内したそうである。お前には、「サア/\何処からでも見てけさい!」と云ったあのお母さんを直ぐ思い出すことが出来るね。スパイの連中が帰りがけにストーヴのお礼を云ったら、「そッたらお礼ききたくもない。それよりお前さんらサッサとこの商売をやめねば、後で碌でもないことになるよ。」と云ったので、秀夫さんまでそれには笑ってしまったそうだ。――ところが、秀夫さんの方が何かと云うのに舌が口にねばり、乾いたせき払いをして、何時もとちがった声を出し、下り口に立っても、お母さんが靴を出してやらないと妙にウロ/\したり、帽子をかぶるのを忘れて、あわてたそうよ。