Japanische Klassiker mit Furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
然しそんな事を云うのは、よく使われる特高係の「手」であることを彼は知っていた。
――お前も案外鈍感だな。一緒に働いていて、河田や石川たちから何処ッかこう仲間外れにされていることが分らないのかな。
彼はだまって外ッ方を向いた。――然し彼は自分の意志に反して、顔から血のひいてゆくのをハッキリ感じた。
――「手」だな、とお前はキット考えてるだろう。
特高主任が其処で薄く笑った。
――それアねえ、僕らも正直に云って、そんな「手」をよく使うよ。だが、これが「手」かどうかは、僕より君が内心知ってるんだろうと思うんだ。この前、石本君とも話したが、鈴木は可哀相に置いてけぼりばかり食ってる。あれでよく運動を一緒にやって行く度量がある。俺たちにはとても出来ない芸当だって云ってたんだ。
――…………。
――……じゃ知らせようか。
特高主任がフト顔をかしげた。鈴木はその言葉の切れ間に思わず身体のしまる恐怖を感じた。
――これは或いは滅多に云えない事だが、僕等はある方法によって、そこは世界一を誇る警察網の力だが、すでに河田たちが共産党に加入しているということの確証を握ったのだ。