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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうじょうさいぼう

工場細胞

小林 多喜二

Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme

Aozora Bunko

――ところが、それに君が入っていないのだ。……入っていないから、こんな事君に云える。嘘か本当かは君の方が分ってるだろうよ……。

――…………。

――おかしい云い方をするが、僕はそのことが分った時、喜んでいゝか、悲しんでいゝか分らなかった。

――入っていないときいて、僕等が喜ぶのは勝手だと君は云いたいだろう。それならそれでいい。僕等はどうせ、人に決して喜ばれることの出来ない職業をしているのだから。然し「同志」というものゝ気持は、僕等からはとても覗い知ることの出来ないほど、深い信頼の情ではないかと思うんだ。だが、君はそれに裏切られているのだ。それが分ったとき、僕は君に対して何んと云っていゝか分らない、淋しい、暗い気持にされたのだ。

――勝手なことを云え!

胸がまくれ上がって、のどへ来た。それを一思いにハキ出さなければならなかった。で、怒鳴った。――彼は胸一杯の涙をこらえた。

特高主任は鉛筆をもてあそびながら、彼の顔をじッと見た。一寸だまった。

――そればかりではないんだ。紛議の交渉とか争議費用として受取った金の分配などで、君がどの位誤魔化されているか知れない。