Japanische Klassiker mit Furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
あなたは探偵のやるような仕事に興味を有っておいでだって。それでね、ついとんでもない事を御願いして。止しゃあよかった……」
「いえ須永君にはそう云う意味の事をたしかに話した覚えがあります」と敬太郎は苦しい思をして答えた。
「そうでしたか」
田口は敬太郎の矛盾をこの一句で切り棄てたなり、それ以上に追窮する愚をあえてしなかった。そうして問題をすぐ改めて見せた。
「じゃどうでしょう。黙って後なんどを跟けずに、あなたのいう通り尋常に玄関からかかって行っちゃ。あなたにそれだけの勇気がありますか」
「無い事もありません」
「あんなに跟け廻した後で」
「あんなに跟け廻したって、私はあの人達の不名誉になるような観察はけっしてしていないつもりです」
「ごもっともだ。そんなら一つ行って御覧なさい。紹介するから」
田口はこう云いながら、大きな声を出して笑った。けれども敬太郎にはこの申し出が万更の冗談とも思えなかったので、彼は紹介状を携えて本当に眉間の黒子と向き合って話して見ようかという料簡を起した。
「会いますから紹介状を書いて下さい。私はあの人と話して見たい気がしますから」
「宜いでしょう。