Japanische Klassiker mit Furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
七つになる嘉吉という男の子が、いつもの陣太鼓を叩いて叱られた後、そっと千代子の傍へ来て、宵子さんはもう帰って来ないのと聞いた。須永が笑いながら、明日は嘉吉さんも焼場へ持って行って、宵子さんといっしょに焼いてしまうつもりだと調戯うと、嘉吉はそんなつもりなんか僕厭だぜと云いながら、大きな眼をくるくるさせて須永を見た。咲子は、御母さんわたしも明日御葬式に行きたいわと御仙にせびった。あたしもねと九つになる重子が頼んだ。御仙はようやく気がついたように、奥で田口夫婦と話をしていた夫を呼んで、「あなた、明日いらしって」と聞いた。
「行くよ。御前も行ってやるが好い」
「ええ、行く事にきめてます。小供には何を着せたらいいでしょう」
「紋付でいいじゃないか」
「でも余まり模様が派手だから」
「袴を穿けばいいよ。男の子は海軍服でたくさんだし。御前は黒紋付だろう。黒い帯は持ってるかい」
「持ってます」
「千代子、御前も持ってるなら喪服を着て供に立っておやり」
こんな世話を焼いた後で、松本はまた奥へ引返した。千代子もまた線香を上げに立った。棺の上を見ると、いつの間にか綺麗な花環が載せてあった。