Japanische Klassiker mit Furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
こっちにも料簡がある。僕は過去二年の間君のうちに厄介になっているが、一カ月でも宿料を滞おらした事があるかい」
主人は無論敬太郎の人格に対して失礼に当るような疑を毛頭抱いていないつもりであるという事を繰り返して述べた。そうして万一森本から音信でもあって、彼の居所が分ったらどうぞ忘れずに教えて貰いたいと頼んだ末、もしさっき聞いた事が敬太郎の気に障ったら、いくらでも詫まるから勘弁してくれと云った。敬太郎は主人の煙草入を早く腰に差させようと思って、単に宜しいと答えた。主人はようやく談判の道具を角帯の後へしまい込んだ。室を出る時の彼の様子に、別段敬太郎を疑ぐる気色も見えなかったので、敬太郎は怒ってやって好い事をしたと考えた。
それからしばらく経つと、森本の室に、いつの間にか新らしい客が這入った。敬太郎は彼の荷物を主人がどう片づけたかについて不審を抱いた。けれども主人がかの煙草入を差して談判に来て以来、森本の事はもう聞くまいと決心したので、腹の中はともかく、上部は知らん顔をしていた。そうして依然としてできるようなまたできないような地位を、元ほど焦燥らない程度ながらも、まず自分のやるべき第一の義務として、根気に狩り歩るいていた。