Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
今から※(「研のつくり」、第3水準1-84-17)んな弱音を吹くのは愚だ。きっと癒ると思わにゃ駄目だ。」
「愚でも駄目でも仕方がない。医者が三月と宣告したんだから、力んでも踏反り返っても三月経てばゴロゴロッと痰が咽喉へ引からんでのお陀仏様――とこう覚悟して置かにゃ虚偽だよ、」と片頬に笑を含みつつ力の抜けた空元気で、「そこは大悟徹底している。生延びようとは決して思わんが、欲しいと思うものは頭のハッキリしている中に自分の物として、一日でも長く見て置かないと執念が残る。字引に執念が残ってお化けに出るなんぞは男が廃らアナ!」と力のない声で呵々と笑いながら、「『センチュリー』なら直ぐ届けられるだろう。」
「むむ、『センチュリー』なら直ぐ届ける、」というと、漸く安心したような顔をして、「これで先ア冥土へ好い土産が出来た、」と笑いながら丁度店員が応接室の外を通ったのを呼留めて申込書と共に百何円の現金を切れるような紙幣で奇麗に支払った。
それからかれこれ小一時間も悠然と腰を落付けて久しぶりで四方山の話をした。紅葉と私とは妙なイキサツから気拙くなっていたが、こうして胸襟を開いて語ればお互に何の蟠りもなく打解ける事が出来た。