Japanische Klassiker mit Furigana
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
Lesen Sie 新編 思い出す人々 (ふたばていよだん) von 内田 魯庵 (うちだろあん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.401 Zeichen · 427 Bildschirme
である咄をして、一匹仔犬を世話をしようかというと、苦々しい顔をして、「イヤ、貰う気はしない、先妻が死んで日柄が経たない中に、どんな美人があるからッて後妻を貰う気になれるかい、」と喪くなった醜い犬を追懐して惻々の情に堪えないようだった。
犬よりも最う一倍酷愛していたのは猫であった。皆川町時代から飯田町、東片町の家に出入したものは誰でも知ってる、白いムクムクと肥った大きな牝猫が、いつでも二葉亭の膝の廻りを離れなかったものだ。東片町時代には大分老耄して居睡ばかりしていたが、この婆さん猫が時々二葉亭の膝へ這上って甘垂れ声をして倦怠そうに戯れていた。人間なら好い齢をした梅干婆さんが十五、六の小娘の嬌態を作って甘っ垂れるようなもんだから、小※らしくて撲り倒してやりたい処だが、猫だからそれほど妙にも見えないで、二葉亭はお祖父さんが孫を可愛がるようにホクホクして甘やかしていた。
この猫も本とは皆川町時代に何処からか紛れ込んで来た迷い猫であって、毛並から面付までが余り宜くなかった。が、二葉亭は、「誰も褒めてくれ手がなくても、大事な可愛いい娘だ、」と、猫を抱えて頬摺りしながら能く言ったもんだ。