Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
」
「イヤなかなか御丁重な御馳走で……。」と兄貴は大きい掌に猪口を載せて、莫迦叮寧なお辞儀をして、新吉に差した。「私は田舎者で、何にも知らねえもんでござえますが、何分どうぞよろしく。」
「イヤ私こそ。」と新吉は押し戴いて、「何しろまだ世帯を持ったばかりでして……それに私アこっちには親戚と言っては一人もねえもんですから、これでなかなか心細いです。マア一つ皆さんのお心添えで、一人前の商人になるまでは、真黒になって稼ぐつもりです。」
「とんでもないこって……。」と兄貴は返盃を両手に受け取って、「こちとらと違えまして、伎倆がおありなさるから……。」
「オイ新さん、そう銭儲けの話ばかりしていねえで、ちょっとお飲りよ。」と小野は向う側から高調子で声かけた。
新吉は罰が悪そうに振り顧いて、淋しい顔に笑みを浮べた。「笑談じゃねえ。明日から頭数が一人殖えるんだ。うっかりしちゃいらんねえ。」と低声で言った。
「イヤ、世帯持ちはその心がけが肝腎です。」と和泉屋は、叔母とシミジミ何やら、談していたが、この時口を容れた。「ここの家へ来た嫁さんは何しろ幸せですよ。男ッぷりはよし、伎倆はあるしね。