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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんなことをしていてもいいかえ。築地の小崎もお前のことを心配していたで、今夜にも行って見た方がよくはないかえ。お前の風を見て、小崎が何と言うだか。」

婆さんは、飯も食わずにそわそわしているお庄に小言を言った。もうランプが点れていた。お庄は隅の方へ鏡を取り出して大人ぶった様子をして髪の形などを直していた。

「今日でなくとも、明日という日もありますから……。」と、お庄は安火に入って、こっちを見ている糺の苦い顔を見ながら言った。

「余所へ出て働くというのは辛いものだろう。」と、糺は傍から口を利いた。

「どうせそれは楽じゃないわ。」と、お庄も鏡に映る自分の髪の形に見入りながら、気なしに言った。

「今初めてそんなことが解っただか。お前が独りで口を拵えて行ったじゃないかえ。」

お庄も糺も黙っていた。

「さあ、若いものは遅くなると危いで、化粧などはいい加減にして、早くおいでと言うに。」と、婆さんはやるせなく急き立てた。

築地の方へは、この家が下宿を引き払った時分から、母親が引き取られていた。弟も相変らずいた。そこへ行くには、叔母にもちゃんとした挨拶をしなければならず、自分の身の上の相談を持ち込むのも厭であった。