Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

(お庄はこの家ではお清と呼ばれている。)お庄は聞いて聞えない風をして黙っていた。するうちに手で目を拭いて客の方へ出て行った。

それから二、三日して、お庄は菓子折などを持って、築地の方を尋ねた。奥の方では叔母の爪弾きの音などが聞えて、静かな茶の間のランプの蔭に、母親が誰かの不断着を縫っていた。お庄がそっとその側へ寄って行くと、母親は締りのない口元に笑みを見せて、娘の姿にじろじろ目をつけた。

「お前がここへ来ると言って、それきり来ないもんだで、どうしたろうかと言って、叔父さんも豪い心配していなすったに。」と言って、今夜は同役のところへ碁を打ちに行っていることを話した。正雄も二、三日前田舎から出て来た叔母の弟をつれて銀座の方を見に行って、いなかった。

お庄は、そこで二、三服ふかしてから奥の方へ叔母に挨拶に行った。寒がりの叔母は、炬燵のある四畳半に入り込んで、三味線を弄りながら、低い声で端唄を口吟んでいたが、お庄の姿を見るとじきに罷めた。

「おやお庄ちゃんかい、しばらくでしたね。」と言って振り顧った。叔母はその晩気が面白そうに見えた。そして、堅苦しく閾のところにお辞儀をしているお庄に気軽に話をしかけながら、茶の間へ出て来た。