Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
「どうだお庄さん、行く気はないかい。」
従兄はお庄親子と三人顔を突き合わしている時笑いながら言った。
「叔父さんの病気も、あの様子じゃどうも面白くないようだし、こうしていちゃだんだん究って来るばかりだで、少しでも物のあるうち片着いた方がよかないかい。」
お庄はただ笑っていた。東京から離れるということを考えるだけでも厭な気がした。肺病で死んだ娘の後へ坐るのも薄気味が悪かった。磯野の産れ故郷で見せつけられて来たような百姓家で一生を送る人の惨めさが、想いやられた。その町では、宿へ呼んでもらうような髪結一人なかった。
「どういうものだかね。」と、母親もお庄を手放したくはなかった。
「東京に育ったものには、百姓家にとても辛抱が出来まいらと思うが――。」
「百姓家だって、野良仕事をするようなこともないで。」
「それでも、やれ田の草取りだことの、やれ植えつけだことの、養蚕だことのと言って、ずぶ働かないでいるわけにも行かないでね。」
「そんなことくらい何でもないじゃないか。気に苦労がないだけでもいい。またあのくらいよく出来た養子もないものせえ。働くことも働くし姑も大事にする。