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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

齲歯の見える口元も弛んで、浮いた調子の駄洒落などを言って独りで笑いこけていた。お銀の体には、酒を飲むと気の浮いて来る父親の血が流れているらしかった。

「女の酒は厭味でいけない。」

時々顔を顰める笹村も、飲むとどこか色ッぽくなる女を酔わすために、自分でわざと飲みはじめることもあった。

外が鎮まると、奥の話し声が一層耳について来た。女が台所へ出て、酒の下物を拵えている気勢もした。

厠へ立つとき、笹村は苦笑しながらそこを通った。女はうつむいて、畳鰯を炙っていたが、白い顔には酒の気があるようにも見えなかった。

「K―さんにお自惚を聴かされているところなんですの。どうしてお安くないんですよ。」お銀は沈んだような調子で言った。

痛い頭を萎やそうとして、笹村は机を離れてふと外へ出て見た。そして裏の空地を彷徨して、また明るい部屋へ戻って見た。K―はまだちびりちびり飲み続けていた。そのうちに女は裏の木戸を開けて、ざくざくした石炭殻の路次口から駒下駄の音をさせて外へ出て行った。向うの酒屋へ酒を買いに行くらしかった。

「おい、少し静かにしないか。」

大分たってから、たまりかねたように、笹村が奥へ大声で叫んだ。