Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
「莫迦だね。」
お増も苦笑した。「あの時分はまだ真の子供だもの。やっと十四か五だよ。」
「でも色気はあったんだわねえ。」
紫の袴をはいたお今が、「ただいま。」と言って帰って来たとき、お増は台所で瓦斯の火で、晩の食べ物を煮ていたが、その傍に、お雪も何かの皮を剥きながら、無駄話に耽っていた。
「だんだんよくなるよ、あの娘は――。」
お雪は自分の部屋へ入って行くお今の後姿を見送りながら、呟いた。
「あんな娘を傍におくと、険難だよ。」
「ううん、まさか。」
「初めて見た時から見ると、まるで変ったよ。――あんな時分が一番いいわね。何の気苦労もなさそうで。私なんか、長いあいだ何をして来たんだろうと、そう思うよ。――こうしてこんなことして終いに死んじまうんだわね。」
そう言うお雪の横顔が、お増の目に惨めに見えた。張合いのなさそうな、懈いその生活がそぞろに憫れまれもした。
「私まだあすこにいた時の方が、いくらか気に引っ立ちがあったよ。出てしまって、かえってつまらなくなってしまいましたよ。」
「でも青柳さんが、そんなことしていれば、やっぱりいい気持はしないでしょうね。」
「何でもありゃしませんよ。