Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
」
お今が荷物を持ち込みなどした。浅井はまだ帰っていなかった。
「このごろは、それはお帰りが遅いのよ。だから淋しくて淋しくてしようがなかったの。ねえ静ちゃん。」
お今は今まで台所にいた、白いエプロンをかけたまま、散らかった雑誌などを片着けていた。静子は含羞んだような顔をして、お増が鞄から出す、土産ものの寄木細工の小さい鏡台などを弄っていた。
「へえ、いいもの貰ったわね。」
お今もそこへ顔を寄せて行ったが、冬になってから、皮膚が一層白くなっていた。
お増はもの足りなさそうな顔をして、火鉢の傍を離れると、箪笥などの据わった奥の間へ入って見たり、二階へあがって、人気のない座敷の電気を捻って見たりした。押入れをあけると、そこに友禅縮緬の夜具の肩当てや蒲団をくるんだ真白の敷布の色などが目についた。
「何も変ったことはなかったの。」
お増は階下で着更えをすると、埃っぽい顔を洗ったり、袋から出した懐中鏡で、気持のわるい頭髪に櫛を入れたりしていた。
「え、別に……姉さんがいないと、家はそれはひっそりしたものよ。それにどうしたって兄さんがお留守がちでしょう。」
「浮気しているのよきっと。