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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

よく道を忘れませんでしたね。」

浅井は廊下で見つかって古い昵みの婆さんに、惘れた顔をしてそこに突っ立たれた。

四十

帰って行った当座、二、三度手紙が来たきり、ふっつり消息の絶えていたお今が、不意に上京して来たのは、翌年の一月も十日を過ぎてからであった。

親や兄の意志一つで、すっかり取り決められてしまった縁談が、お今の思いどおりに、壊されそうもない事情が、最初の手紙でわかっていたが、談の長引くうちに、先方の親たちの気の変って来たような様子が、後の音信でほぼ推測された。お今の家よりも、身代などのしっかりした嫁の候補者が、他からも持ち込まれて来た。前にしかけた談で、かなり親たちの気に入った口も一つ二つはあった。

「……縹緻ばかりやかましく言う人だそうですから、これまでにもいくたびとなく、世話人を困らせたのだそうです。私はその人と見合いもしましたが、どんな人でしたかよくも見ませんでした。見合いは媒介人の家でしたのでしたが、私は目をつぶって、その人と結婚することに決心しました……。」

そんなことが、初めのうち手紙に書かれてあった。

「……媒介人の無責任から、話に少し行違いが出来たのだそうでございます。