Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きょくばだんの「トッテンカン」
曲馬団の「トッテンカン」
下村 千秋
Lesen Sie 曲馬団の「トッテンカン」 (きょくばだんの「トッテンカン」) von 下村 千秋 (しもむらちあき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 16.620 Zeichen · 34 Bildschirme
五
新吉はそこへ吸いついて中をのぞきました。すると、今、竹わたりの芸をやっているところです。玉虫色の服をきた美しい女が、片手に絵日傘を持ち、すらりとした足をしずかにすべらせようとしています。二丈もあろうと思われる高いところです。両はしを綱につるされた長い竹竿はぶるぶるとこまかくふるえています。
「あっ、あぶない!」新吉は思わずそこを飛びはなれました。胸がどきどきしている。
「たいへんな芸当なのだ。あんなところからのぞいたら、ばちがあたる。」
新吉は胸をおさえて正面の方へ来ました。
いつか時間はたっていました。風呂へ三度も入ったほどの時間がたっていたかも知れません。ぐずぐずしていたら、またおかみさんにどなりつけられます。新吉はくやしそうにふりかえりふりかえり、家の方へかえりかけました。
テントのあかりが、かくれてしまう町かどまで来ると、新吉は両手を地べたへついて股のぞきをして見ました。またの下からさかさまに見ると、曲馬小屋はまた一段と美しくはなやかに、まるで空中に浮かんだ御殿のように見えました。
五
つぎの一日、新吉はからだ中がぞくぞくするほど幸福な気持ちでいました。