Japanische Klassiker mit Furigana
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きょくばだんの「トッテンカン」
曲馬団の「トッテンカン」
下村 千秋
Lesen Sie 曲馬団の「トッテンカン」 (きょくばだんの「トッテンカン」) von 下村 千秋 (しもむらちあき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 16.620 Zeichen · 34 Bildschirme
十四
」ときえちゃんをせめました。
「てめえはまたなぜ芸も出来ないくせに、人の身代わりなどになったのだ。」と、また改めて新吉をどなりつけました。
そこへ、わか姉さんが出て来ました。
「みんなわたしがやらせたことです。どうぞ二人をせめる代わりに、わたしをせめて下さい。」
わか姉さんはそう言いました。
「馬鹿っ。」団長はわれるような声を出して、
「てめえら、みんなぐるになって勝手なことをしてやがるんだな。よし、どうするか見てやがれ。」
そう言って、鷹のようなすごいずるい目を光らせながら、その場を去って行きました。
十四
その夜から、新吉もきえちゃんもわか姉さんもみんな罰を受けました。お小使いは一銭ももらえなくなるし、三度の食事は二度になりました。それも、犬が食べるような粗末な食事でした。
その前からすっかり弱っていたきえちゃんは、とうとうひどい熱を出し、もう頭も上がらなくなりました。それから急性の肺炎になり、うわごとを言い通していましたが、四日目の夜中に、ついに死んでしまいました。
新吉とわか姉さんは、きえちゃんに取りついて泣きました。新吉は泣きながら団長に食ってかかりました。