Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょくばだんの「トッテンカン」

曲馬団の「トッテンカン」

下村 千秋

Lesen Sie 曲馬団の「トッテンカン」 (きょくばだんの「トッテンカン」) von 下村 千秋 (しもむらちあき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 16.620 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

三

チョン、チョン、チョン。」

そこで一寸法師は、象の背中へくるりとしゃっちょこ立ちをしました。かと思うとまたまたくるりと起き上がり、行列を見かえって、

「オーケストラ、ゴォー。行列、進めー……」

三

鍛冶屋の新吉は、頭ががーんとするほど、うちょうてんになり、今の曲馬団について、何でもかまわず、めちゃくちゃにしゃべってみたくなりました。けれど仕事の最中に一言でもよけいなことを口に出したら、親方の金づちがごつんと飛んで来ます。仕方なく新吉は、大金づちを力いっぱいふり上げて、トッテンカン、トッテンカンと打ちおろしていました。そうして、曲馬団の楽隊の音が、遠く町はずれへ消え去ってから、ようやく頭の中がしずまりました。

鍛冶屋の仕事は、夕方暗くなってからやっとしまいます。その仕事のしまわないうちに、役場裏の大テントの方からは、はたして、曲馬の楽隊が鳴りひびいて来ました。そうして遠くからきこえて来る楽隊の音は、また何ともいえない、やわらかい静かないい調子となってひびいて来ます。クラリオネットとラッパの音とが、離れたりもつれたり、何か見知らぬ遠い国からきこえて来る夢のようなひびきを伝えて来ます。