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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme

Aozora Bunko

もがく敵の腕を膝下に敷いて、垂剣というおや指一本、仰向けになっている喉へグッと押すと、

「うう……」と、彼の下の者は、くちびるに歯を当てたまま、もうちょっとの身うごきもなりません。

さて、こッちはこれで片づいたが、

「どうなすったろう? 万太郎様の方は」と、そのまま、首をうしろへ、見廻して見ると、彼と優形の覆面とは、今や対峙の形を改めて、くんず、ほぐれつ、互いに手捕りにせんものと、人交ぜもせぬ肉闘の最中です。

それへ助勢に向おうとして、金吾は一人の敵を膝下におさえながら、口と片手で脇差の下緒を解いて、この邪魔者を縛りつけて置こうとします。

しかし、それにも及ばなかったことは、ここを先途と善戦した万太郎が、最後の鋭い気当と共に、見事相手を倒したのでした。

そして、金吾と同じように、

「しめたぞ」

と叫びながら馬乗りになり、さらに、その得意そうな顔を振顧らせて、

「金吾、組み伏せた!」

「オオ、お出来しなさいました。――が油断をしていると、足業にかけられますぞ」

「なんの、案外もろい奴じゃ」

万太郎はこう言いながら、そも何者か、正体をただしてやろうと組み伏せた男の覆面をムズとつかんで、その黒布を剥ぎかけましたが途端に、眼でも射られたように、アッと――頭巾の布をつかんだまま身を弾かせたかと思いますと、