Japanische Klassiker mit Furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
「どこだろう? ここは」
「築城には秘密として、知るものはございませぬが、これこそ、うわさに承る、汀戸城の間道ではございませぬか」
「ウム、或いはそうかも知れぬ。――金吾、火をすってみい」
「はっ」
金吾は燧打ぶくろを解いて、青白い火花をチカチカとすっていましたが、やがて、それを附木に移して、
「オオ、土肌に鑿の痕があります」
と万太郎の前へそれをかざす。
燃え尽きると、すぐあとの附木へまた火を移して、そこらを照らして見ますに、やはり金吾の察しにたがわず、そこは何処の城にも必ずあるべきはずの間道で、殊に、開鑿者の名とおぼしく、岩壁面の一端に、こういう文字が彫られてあるのを見出しました。
江城ノ秘孔、二道有、一道ハ西丘ヲツラヌイテ走ルコト里余、白丘ノ一道ニ通ズ。一ハ北道、マタ東折シテ十余丁、スナワチ渓水、袖海ニ通ズベシ。
越後三徳流後学村上能登守之ヲ拓。
開鑿者の年代はありませんが、徳川家お抱えの軍学家に三徳流の系統も村上姓もありませんから、これは、家康の移る以前――上杉、太田持資時代にひらいたもののように考えられる。
「読めた」
附木の火の燃えつきたのを、ふッと捨てて、