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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme

Aozora Bunko

あまり深く聞くのも失礼だと思いましたから、無邪気なおりんと単純な次郎と、世間見ずなお嬢様とが、そこでまたかれの望みに任せて、投扇の点取りをやって遊びはじめました。

「なるほど、まことにシャレたお遊びでございますな。やはりお嬢様が一番お上手だ。さあ、どうぞ御遠慮なくやって下さい」

伝吉は、行司になって、拝見している。

興に入るとまたおりんの調子はずれな笑い声や、次郎のおいら言葉が廊下を越えてもれてゆく。

「あ、痛え!」

すると、不意に伝吉が立って、

「ばかにするないッ。何を。いけねえいけねえ、わざとおれに打つけやがッたに違いねえ。さあどうしてくれるんだ」

ふた声ばかり怒鳴って、扇や枕を廊下の外へガラガラとほうり出す。

そして緋毛氈の上へ的台のかわりになってあぐらをくみ、なにか与三もどきに暴言を吐いておりますと、

「あれッ」

と、おりんが、びッくりしたり呑み込んだりして廊下を馳け出し、奥の一間の唐紙をサッとあけたものですから、

「あっ」

と、驚いたのは水入らずの長火鉢で、そこに鬱ぎの虫をころし合っていた丹頂のお粂と相良金吾。

「お侍様、あの、あの……」

声をおろおろさせておりんはお粂の顔を見ずに、