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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme

Aozora Bunko

日金峰へ登ったり、海辺へ出て見たり、飽きると次郎やおりんと投扇興をしたりして」

「そんな事をきくのではない、体の工合はどうか、入湯の効目はあったかと問うているのじゃ」

「――でもお祖父様、私は元より丈夫でございますもの」

と、顔に触った藤蔓を指に巻いて引っ張ると、散り残りのもろい花が老人や久米之丞の頭へ面白くこぼれました。

「ホ、ホ、ホ、ホ」

背中へ手を突ッ込んで痒がッている久米之丞を見て、月江はこう笑いこぼれながら、また千蛾の方へ甘えるようなことばで、

「私は元からこの通りすこやかなのに、お祖父様、どうして、そんな事をおたずねなさいますの」

「ウム、ウム」と、千蛾は前言を取消して、うっかり口をすべらした病気のことを、かの女の気に病ませまいとして慌てながら、

「そうじゃ、そうじゃ。熱海へ行ったのは何も病気の為ではなかった」

「ええ、私は毎年、ただ遊びに行くんですもの」

「面白かったらそれでいい。イヤ結構結構」

「来年はお祖父様も、きっと一緒に参りましょうね。この武蔵野には海がありません、お祖父様は海を御覧になったことがありますか」

さっきから話の仲間に這入り得ないで、てれた顔をしていた久米之丞、