Japanische Klassiker mit Furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
と呑みこんで、唐人髷に色ざんざらをたッぷりと掛け、髱をねり油で仕上げました。
十七、八の娘のようになった自分の首を鏡にうつして、お粂は、可笑くもあり、何となく気恥かしくもある。
そして、
「あの……髪結さん」
と、帰ろうとする男を呼び止めて、
「お前さん、これから南町へ廻るといったね」
「へい」
「南町に小川玄堂というお医者があるだろう」
「へ、ございます。金創にかけては、川越で一番という方で、御城主の秋元様からもお扶持があるくらいな上手なんだそうで」
「そこへ、お前さん、ちょッと言伝を頼まれておくれでないか」
「へえ、玄堂先生にてすか」
「なあに、お医者の家に居る者にだよ。……実は、私が八王子から川越に来る途中で、ひとりの怪我人があって、それを大勢で助けて来てあげたんだけれど、だれも旅先だし、私も落着き先が当てにならない矢先だったので、とにかく医者の家へ持って行って、否おうなく、預けてしまったというわけさ」
「なるほど」
「その怪我人に、たしか、次郎という子供が世話についている」
「へい」
「その次郎という子に、言伝をしてもらいたいのさ」
「お易い御用でございます。……で、何と申しますんで」