Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
。
材木のかげや竹蔵の八方から、仆れたと見た自分の上へ、ワッと被さッてきた真っ黒な人数を、金吾は、必然に斬ってハネ上がりました。
返り血をあびた脱兎!
後も見ずに、七、八間ほど馳けだしたかと思うと――その時、
「御用ッ!」
と、地を引ッ裂いた捕手の声が、たそがれの空にひろがり、つづいて、追いかけざまに、
「御用、御用」
なだれ合って慕ってくる光が、横なぐりに降る氷雨にも似た十手であると初めて分る。
「あっ……」
さては、賊の仲間とまちがえられたか――と追われつつ金吾も気がついた事ではあったが、もう及ばぬ場合、血刀のやり場に困りながら、一時のがれに真土の森へでも姿をかくすほかに道がない。
隅田川に近いせいか、捕手の声が水と木の間に嵐のような音響を交わし合って、細い二日の月が梢に見える頃までも、そのたけびが麓にたえないようでありましたが、いつまで、笹の下にも居られないので、金吾は女坂の途中から身をあらわし、あたりに気を配りながら、静かに、聖天の黒髪堂の裏へ登ってゆく。
と。
それも捕手の隙を待っていた者でしょうか、黒髪堂の床柱に、守宮のように貼りついていた男が、かれを見るや、