Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
なんと、呪われた美しさ。
いかに美しくとも蜘蛛は蜘蛛として人に忌まれる。
ころびばてれんの娘――お蝶にも青春がめぐってきた。けれど山屋敷にはいろいろな束縛がある。そこへ対象に現れたのが仲間の龍平。
こいつ、仲間にしては小才もあり、垢ぬけのした肌合もあるので、巧みに、お蝶の心をとらえ、よからぬ悪智を吹きこんでいる。
また、お蝶も、こういう所で育ったせいか、数奇な双親の血を交ぜた心に、因果な本能が醸されたものか、とかく悪魔的な行為を好む性格が、男によって、一層早く芽を出して来つつあります。
「――何も考えることはねえじゃないか。おやじの二官が持っている合鍵をちょッと借りて来りゃ、百や五十になる品物は、いくらもあの土蔵から引き出せるんだ。頼むから、何とか都合してくれよ、え、お蝶さん……」
先頃も、同じようなハメになって、お蝶は父二官の合鍵を盗み、父が管理している切支丹屋敷の土蔵から、金目の品物を持ちだして龍平に渡している。もっとも、男に与えたばかりでなく、伊太利珊瑚の生地を売った金では、自分の虚栄をも満足させていたのです。
「いいわ」
お蝶は、遂に拒めない女でした。