Japanische Klassiker mit Furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
起てざる者は倒れ、薄傷の者は戸を蹴って外へ逃げ出しますと、存分に彼等を痛めつけた一方の影は、二階の梯子をふんでヒラリと物干しへ飛び出しました。
稲吉は無念でたまりません。で、彼が二階へ馳け上がると、それを追って、
「待てッ、金吾」
同じように物干しへ飛び上がろうとした時、ふと、星明りに描かれた相手の姿をきっと見ますと、彼はお粂のものらしい黒ッぽい単衣を頭から被っていて、いきなり右手の大刀を稲吉の方へ向け、
(寄るか?)
という構えです。
「しゃれたまねをしやがるな」
前髪立ちでも、日本左衛門の手下のうちでは、何本目かの指に折られている男です。
ひゅッと、揮り落として来た刀光をかわして、物干しの上へ一足跳びに。
――そして、そこの手すりに足をかけて、飛鳥のごとく、屋根へ飛び移ろうとする相手の肩をつかみましたが、途端に、
「あッ」
と言いざま、棘に触ったように飛び退いたのは、彼の手から横薙ぎに払われた光流に、はッと自分の腰を守ったのですが、その足元に咄嗟な不自然があったからたまりません、稲吉の体は物干しの上にもんどり打って、見事、仰向けざまとなっている。
喉を破ッたような声で、