Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme
に、かえって大島のものよりは古風なのである。
熱海来宮の七月十六日の例祭に、古来行われていた鹿島踊の記録は、かなり精密なものが『民俗芸術』三の八に報告せられている。附近の幾つかの村のも是に準拠したものか、歌の詞などは互いによく似ており、俚謡集に出ている次の安房郡のものも大同小異である。
ちはやふる神々をいさめなれば
みろく踊のめでたし
まことやら熱海の浦に
みろく御舟が着いたとよ
ともへには伊勢と春日の
中は鹿島のおん社 云々
他にもまだ色々の歌はあるが、鹿島踊というからには是が元歌であったろう。この「熱海の浦」の句を、足柄下郡の方では「真鶴みなとに云々」と歌い替えており、安房では本のままに「鹿島の浦に」と歌い上げていた。すなわち『鹿島志』などに出ている「世の中は万劫末代」という初の句を、「まことやら」という想像の語に改めたのみで、だいたいに以前の構造を保存したものが、太平洋岸の是だけ弘い区域に、ついこの頃まで残り伝わっていたのである。
伊勢と春日とを招請した、一種東国風ともいうべき三社信仰は、推理によってでもほぼその成立の年代を明らかにし得られようが、それがはたして私の謂う世直し神の、遠く海上よりこの国土を訪れたもうべしという伝承の、起原を成していたかどうかは、そう簡単にはきめられない。