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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

たしかに稲となっている実例も有るというが、幸いにそうだったらむしろ私には都合が好い。とにかくに系統はもと一つであるが、此方は弘法大師、かつて唐土へ留学の旅の還りであったろうか、是は本国へ持って還ろうと思って、そっと一穂を抽いて身の内に隠して通り過ぎようとすると、或る家の狗がそれを見つけ、吠え立てて何としてもやめない。飼主が気の毒がってしまいにはその狗を打ち殺した。それで目的の通りに種は手に入れたが、いかにも狗がかわいそうなので、後々そのために狗の供養をすることになったというので、この方がよほど近世風の小説に近くなっているが、それだけに以前の形が別にあったらしいことを推測せしめる。

ともかくもこの一種の動物の参与ということには、何か共通の由緒があったとまでは考えられるが、東北地方のような後に新たに開けた処でもない限り、よほどの大昔の事としないと、この話は通用しなかったのであろう。東京の近くでは、『上総国誌』などに記録のある長粳山大通寺の縁起のように、鶴が穂をくわえて何処の島からとも知れず、飛んできて落したという話ならば、思いのほか多くの土地に伝わっている。